オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
「複業を始めたいけど、どうやって顧客を見つければいいの?」
「SNSで発信しないとダメ? 集客って難しそう…」
今日は、そんな悩みを解消するための考え方をお伝えします。
結論を先に言うと、最初の顧客は「身近な人」から見つけるのがおすすめです。
~ 今日のお便り ~
まずは、よく届く悩みから。
「複業を始めるにも、お客さんをどう集めればいいかわかりません。
まだSNSもフォロワー少ないし、営業なんてしたことないし…」
この悩み、すごく多いです。
「顧客獲得」と聞くと、マーケティングとか集客とか、大がかりなことを想像しがち。でも、最初からそんなことをする必要はありません。
なぜなら、最初に必要なのは「売上」ではなく「経験」と「フィードバック」だから。
第10回で紹介した「クレイジーキルト」の原則を思い出してください。周りの人を競争相手ではなく、一緒に価値を作るパートナーとして捉える。最初の顧客探しも、まさにこれと同じです。
「売り込み」ではなく「相談」から始める
最初の顧客は、こんな風に見つけてみてください。
営業や集客と聞くと、「説得する」「売り込む」というイメージがあるかもしれません。でも、最初はそんなことをする必要はありません。まずは「相談」から。それだけで十分なんです。
ステップ1:身近な人に「相談」する
「こんなことを始めようと思っているんだけど、どう思う?」
売り込みではなく、純粋な相談として話してみる。すると、意外な反応が返ってくることがあります。
「え、それ私も欲しい」
「知り合いが困っていた気がする」
ステップ2:「誰か困っている人いない?」と聞く
「こういうことで困っている人がいたら、紹介してほしいんだけど」
身近な人の「知り合いの知り合い」まで広げる。私の見てきた範囲では、人は「自分のため」より「誰かのため」に動くほうが心理的なハードルが下がるように感じます。
紹介してもらえるかどうかは結果次第。でも、相談を持ちかけた時点で、自分の複業を周りに知ってもらえます。思わぬところから声がかかることもあるんです。
ステップ3:「お試しでやらせてもらえない?」とお願いする
最初は無料でも構いません。大切なのは、実際にやってみて、フィードバックをもらうことです。
「無料でやるのは価値を下げる」と心配する声もあります。でも最初の数件は、お金をもらうことより「経験値を貯める」ことのほうが重要。本当に価値を届けられたら、次は有料でやればいいんです。
ある参加者の話 → 知人のイベントの片隅で
ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。
登場するのは40代の会社員。自分のオリジナルワークショップを作りたいと思っていましたが、「お金を取れるレベルじゃない」「失敗したら恥ずかしい」と、なかなか動けずにいました。
そこで彼が取った行動は、「友人が主催するイベントの片隅で、無料でワークショップをやらせてもらう」こと。
看板もない。集客もしない。たまたま通りかかった人が数人参加してくれるだけ。
でも、実際にやってみたら、参加者の一人が涙を流して喜んでくれた。
「この手応えがあれば、次はもう少し本格的にやれる」
彼はその後、少しずつ規模を広げていきました。
この行動で彼が失ったものは何か? 半日の時間と、交通費くらい。でも、得たものは大きかった。「これでいいんだ」という確信です。
その後、彼は有料のワークショップを定期的に開催するようになり、今では企業研修の依頼も受けるようになりました。最初の「片隅での無料ワークショップ」がなければ、この展開はなかったかもしれません。
彼が最初から「完璧な準備」を求めていたら、きっと一歩も踏み出せなかったでしょう。小さく始めたからこそ、失うものが少なく、得るものが多かったんです。
「顔の見える一人」をイメージする
マーケティングの世界では「ペルソナ」という言葉を使いますが、難しく考えなくて大丈夫。
要は、「顔の見える一人」をイメージするということです。
「30代女性」ではなく、「同僚の田中さん」。
「忙しいビジネスパーソン」ではなく、「毎日残業している後輩の鈴木くん」。
具体的な一人を思い浮かべると、「この人は何に困っているか」「どう言えば響くか」が見えてきます。
その人が朝起きてから夜寝るまで、どんな一日を過ごしているか。どんな時に困っているか。どんな言葉を使っているか。顔が見えるほど具体的にイメージできると、サービスの設計もメッセージも、ぐっと具体的になります。
落とし穴:「遠くの誰か」を探しすぎない
ここでよくある落とし穴があります。
「身近な人には頼みにくい」
「プロとして見てもらえない気がする」
そう思って、見知らぬ人にアプローチしようとする。でも、見知らぬ人に信頼してもらうのは、もっと難しい。
最初の顧客こそ、自分をよく知っている人がいい。人柄を知っているから、「試しにやってみようか」と言ってもらいやすいものです。
遠くの見知らぬ顧客を探すより、まず目の前の人から始めましょう。
身近な人に頼むことが「甘え」に感じるかもしれません。でも、違います。本気で価値を届けようとしているなら、それは立派なサービスの第一歩です。
「知らない人に売る」のは、信頼をゼロから作る必要があります。でも、「知っている人に試してもらう」なら、すでに信頼関係がある。その土台の上で価値を届けることに集中できるんです。
今日からできるワーク(記入例つき)
紙でもスマホでもOK。10分で書いてみましょう。
記入例
| 問い | 答え |
|---|---|
| 今週、相談できそうな身近な人は誰? | 例:大学時代の友人、前職の同僚 |
| その人に「こんなことを始めたい」と伝えるなら、どう言う? | 例:「キャリアの相談に乗るサービスを考えていて、感想を聞かせてほしい」 |
| 「お試しでやらせてほしい」と頼めそうな人は? | 例:後輩の〇〇さん(転職を考えていると言っていた) |
あなたの番
| 問い | あなたの答え |
|---|---|
| 今週、相談できそうな身近な人は誰? | |
| その人に「こんなことを始めたい」と伝えるなら、どう言う? | |
| 「お試しでやらせてほしい」と頼めそうな人は? |
声をかける勇気が出ない時は、「相談」から始めてみましょう。「売り込み」ではなく「相談」なら、心理的ハードルが下がります。
たった一人でいいんです。まずその一人に全力で向き合い、価値を届ける。その経験が、次の顧客を連れてきてくれます。
次回予告
最初の顧客にサービスを提供したら、次は「フィードバック」をもらう番です。
でも、ただ感想を聞くだけでは、本当に大切なことは見えてきません。
次回は、顧客の声を「宝物」に変える方法をお伝えします。
第15回「フィードバックを宝物にする聞き方」
お楽しみに。