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2026.09.11 複業・副業 / キャリア相談・コーチング

アイデアの前に「課題」を探せ #13 複業キャリアのヒント

アイデアの前に「課題」を探せ #13 複業キャリアのヒント

「何かいいアイデアないかな」
「複業のネタが思いつかない」

今日から第3部「実践プロセス編」に入ります。

第1部で「自分軸」を見つけ、第2部で「マインドセット」を整えました。いよいよ、手を動かす時間です。

ただ、いきなり「何をやるか」を考えると、行き詰まりやすい。まずは「誰のどんな課題を解決するか」を探すところから始めてみませんか。

~ 今日のお便り ~

まずは、よく届く悩みから。

「複業を始めたいけど、良いアイデアが浮かびません。
何か特別なスキルがないとダメでしょうか?」

この悩み、本当に多いです。

でも、実は「良いアイデア」の前に「良い課題」があるんです。

どんなに素晴らしいアイデアでも、誰の役にも立たなければ意味がない。逆に、切実な課題を見つけられれば、解決策は後からついてくることが多いんですよね。

「課題」と「解決策」を分けて考える

複業を始めようとするとき、多くの人は「何をやるか(解決策)」から考えます。

  • 「Webデザインを学んで仕事にしよう」
  • 「ライティングのスキルを磨こう」
  • 「コンサルタントになりたい」

もちろん、これも一つのアプローチです。

でも、もう一つの入り口があります。それは、「誰のどんな悩みを解決するか(課題)」から考えること。

アプローチ出発点注意点
解決策から「何ができるか」顧客がいないと仕事にならない
課題から「誰が困っているか」解決できるスキルがなくても探せる

課題から入ると、「この人たちのために、自分には何ができるか?」という問いに変わる。すると、手持ちのスキルの活かし方も見えてきます。

ある参加者の話 → 商工会議所で課題を聞く

ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。

登場するのは50代の男性。元製造業で品質管理をしていて、統計分析が得意。研修講師として独立したいと考えていました。

最初は「統計を教える研修」を売り込もうとしていました。でも、なかなか引き合いが来ない。

そこで彼が取った行動は、「商工会議所に行って、中小企業がどんなことで困っているか聞いてみる」こと。

「相談から始める営業」です。売り込みではなく、まず課題を聞く。

すると、「データはあるけど、見方がわからない」「勘と経験だけで判断している」という悩みが多く聞こえてきました。

彼の「統計分析」というスキルは、そのまま売り込んでも響かなかった。でも、「データの見方がわからない」という課題に対する解決策として提示したら、「それ、まさに欲しかった」と言われるようになりました。

スキルは同じ。でも、課題から入ることで、伝わり方が変わったという例です。

この経験から彼は、今ではデータを活用した経営改善の支援を、中小企業向けに提供しています。課題を聞くことから始めたからこそ、本当に求められる形でスキルを届けられるようになったんですね。

このケースが教えてくれるのは、「スキルを売るのではなく、課題の解決を売る」という視点の大切さ。同じスキルでも、相手の課題に合わせて言葉を変えるだけで、伝わり方がまったく変わるということです。

課題を見つける3つの方法

では、どうやって「良い課題」を見つけるか? 3つの方法をご紹介します。

1. 自分の過去の悩みを振り返る

自分自身が「困った」「苦しんだ」経験。それは、同じ状況にいる人の課題でもあります。第2回でやった「Why Me」と繋がりますね。

特に「解決できた経験」は宝物です。自分が乗り越えてきた道のりが、そのまま誰かのガイドになります。過去の自分を救うつもりで、サービスを設計してみるのも一つの方法です。

2. 身近な人の話を聞く

家族、友人、同僚。「最近、何か困っていることある?」と聞いてみる。日常会話の中に、課題のヒントが隠れていることがあります。

この時、相手の言葉をそのままメモしておくといいでしょう。「〇〇で困っている」という言葉は、後でサービスを説明する時にそのまま使えます。顧客の言葉で課題を語れると、共感を生みやすいんです。

3. 専門家に聞く

商工会議所、キャリアコンサルタント、業界の先輩。私の見てきた範囲では、彼らは「どんな人がどんなことで困っているか」をよく知っていると感じます。

特に商工会議所や地域の支援機関は、相談を受けることが多いので、リアルな課題情報の宝庫です。「最近どんな相談が多いですか?」と聞いてみるだけでも、ヒントが見つかることがあります。

落とし穴:「大きな課題」を探さなくていい

ここでよくある落とし穴があります。

「社会課題を解決する」「世の中を変える」。そういう大きなことを考えすぎて、動けなくなる人が多いんです。

最初は、「目の前の一人が困っていること」で十分。

「隣の人の小さな悩みを解決する」。そこから始めて、少しずつ広げていけばいいんです。

大きな社会課題に取り組むことが悪いわけではありません。ただ、最初からそれを目指すと、「自分にできるだろうか」と足がすくんでしまうことが多いのも事実。

目の前の一人が笑顔になる。それが10人になり、100人になる。その積み重ねが、結果的に大きな変化を生むこともあるんです。

「世界を変える」のではなく、「誰か一人の世界を変える」。そこから始めれば、最初の一歩が軽くなります。

今日からできるワーク(記入例つき)

紙でもスマホでもOK。10分で書いてみましょう。

記入例

問い答え
自分が過去に困ったこと例:転職活動のとき、職務経歴書の書き方がわからなかった
身近な人が困っていそうなこと例:後輩が「何から手をつけていいかわからない」と言っていた
その課題を解決するために、自分ができそうなこと例:職務経歴書の添削、優先順位の整理を手伝う

あなたの番

問いあなたの答え
自分が過去に困ったこと
身近な人が困っていそうなこと
その課題を解決するために、自分ができそうなこと

このワークは一度やったら終わりではありません。定期的に振り返って、新しい課題を探してみましょう。まわりには、まだ気づいていない課題がたくさん眠っているかもしれません。

「課題」を見つけることが、複業の出発点です。

次回予告

課題が見えてきたら、次は「誰のための複業か」をもう少し具体的にしていきます。

ぼんやりした「ターゲット」ではなく、「顔の見える一人」をイメージする方法とは?

第14回「『最初の顧客』は身近な人から」

お楽しみに。

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