オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
「このまま続けていいのかな」
「方向性を変えたいけど、ここまでやってきたことが無駄になりそうで怖い」
今日は、方向転換(ピボット)は「複業だからこそできる強み」というお話をします。
~ 今日のお便り ~
まずは、よく届く悩みから。
「複業を始めて半年。思ったより反応がなくて、
やめようか、続けようか迷っています」
この悩み、すごく多いです。
「うまくいかない」と感じたとき、選択肢は2つあるように見えます。「諦める」か「続ける」か。
でも、実は3つ目の選択肢があります。「方向を変える」です。
「うまくいかない」は情報 → 次の一手のヒント
複業を始めて、思ったように進まないこともあるでしょう。
- 想定していた顧客が集まらない
- 価格設定が合っていなかった
- 自分が思っていたより楽しくなかった
これらは「失敗」ではありません。
「この方法ではうまくいかない」という貴重な情報です。
その情報をもとに、次の一手を考えればいいのです。第9回で紹介した「レモネードの原則」を思い出してください。想定外を新しい機会として捉え直す発想です。
うまくいかないことは、次に進むためのヒントです。その視点を持つだけで、方向転換へのハードルがぐっと下がります。
本業があるからこそ、思い切れる → 複業の大きなアドバンテージ
フリーランスや起業家として、その仕事一本で生計を立てている場合、方向転換は勇気がいります。収入に直結するから、慎重にならざるを得ない。
でも、複業なら話は別です。
本業からの収入があるからこそ、複業では思い切った方向転換がしやすい。
これは、複業ならではの大きなアドバンテージです。
ある参加者の話 → 「自分の絵本」から「プロデューサー」へ
ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。
登場するのは30代の男性。「絵本を作りたい」という夢がありました。
最初は「自分の絵本作品を売る」ことを考えていました。でも、出版社に持ち込んでも、実績のない新人の企画はなかなか通らない。自分で出版するにも、初版の費用は大きな負担になります。
そこで彼は、軸足を移しました。
「自分の作品を売る」のではなく、「すでに評価されている人の作品をプロデュースする」方向に。
知り合いの紙芝居師と組んで、その方の作品を絵本化するサポートを始めた。自分の絵本を出すより、ハードルが低い。費用もほとんどかからない。
彼の「絵本に関わりたい」という軸は変わっていません。変えたのは「やり方」と「届ける順番」です。
まずプロデューサーとして実績を作り、いつか自分の作品も出す。そういう戦略に切り替えたわけです。
この転換によって、実際に絵本制作のプロセスを学びながら、業界での人脈も広がっていきました。
「自分の作品を出す」という夢は変わっていません。でも、そこに至るルートを変えた。遠回りに見えて、実は近道だったのです。
「プロデューサーとして動くことで、出版社との付き合い方、営業の仕方、印刷コストの抑え方、全部学べました。これ、自分の作品を出すときにきっと役立つと思います」
方向転換は、軸を捨てることではありません。軸に近づくための別ルートを探すことなのです。
「軸」は変えず、「やり方」を変える → 迷走ではなく探索
方向転換といっても、すべてをゼロから変える必要はありません。
第6回で見つけた「自分軸」は変えなくていい。
変えるのは、「やり方」や「届ける相手」です。
| 変えなくていいもの | 変えてもいいもの |
|---|---|
| 自分軸(なぜやるか) | サービスの形 |
| 大切にしたい価値観 | ターゲット |
| 「誰の力になりたいか」 | 価格設定 |
| 発信の仕方 |
軸がブレなければ、やり方を変えても「迷走」にはなりません。むしろ、軸を活かすためのより良い方法を探しているということです。
方向転換を繰り返しながら、自分に合ったやり方を見つけていく。それが、複業の醍醐味でもあります。
落とし穴 → 「もったいない」に縛られない
ここでよくある落とし穴があります。
「ここまでやってきたのに、変えるのはもったいない」
「時間をかけて作ったものを捨てるのは嫌だ」
その気持ちはわかります。でも、「今までの投資」より「これからの可能性」を見た方がいい。
うまくいかない方法に固執し続ける方が、本当の意味で「もったいない」です。
たとえば、半年間かけて作ったサービスを変更することに抵抗を感じるかもしれません。でも、これから1年、2年と続ける中で、今の小さな変更がより大きな成果につながる可能性もあります。
経済学では「サンクコスト」という言葉があります。すでに投資してしまって戻ってこないコストのこと。それに縛られて、良くない選択を続けてしまうことを「サンクコストの誤謬」といいます。
複業では、この罠にはまる必要はありません。本業があるからこそ、思い切って方向転換できる。これが複業の強みです。
今日からできるワーク(記入例つき)
紙でもスマホでもOK。10分で書いてみましょう。
記入例
| 問い | 答え |
|---|---|
| 今の複業で「うまくいっていないこと」は? | 例:想定していた顧客層からの反応が薄い |
| それは「自分軸」の問題?それとも「やり方」の問題? | 例:やり方の問題。軸自体は変える必要ない |
| 「やり方」を変えるとしたら、どんな選択肢がある? | 例:ターゲットを変える、価格を下げてまず実績を作る |
| 本業があるからこそ試せることは? | 例:収入を気にせず、無料モニターを募集できる |
あなたの番
| 問い | あなたの答え |
|---|---|
| 今の複業で「うまくいっていないこと」は? | |
| それは「自分軸」の問題?それとも「やり方」の問題? | |
| 「やり方」を変えるとしたら、どんな選択肢がある? | |
| 本業があるからこそ試せることは? |
方向転換は、諦めではありません。より良い方法を探し続ける姿勢です。
うまくいかないことがあっても、それは「このやり方ではない」という情報。次の一手を考えるチャンスです。柔軟に、前に進んでいきましょう。
次回予告
複業を続けていく中で、一人で抱え込まないことも大切です。
次回は、「仲間」を見つけることについてお話しします。
第22回「仲間を見つける|一人で抱え込まない」
お楽しみに。