オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
「計画通りにいかなかった」
「予想外のトラブルで、頓挫してしまった」
複業に挑戦すると、こうした壁にぶつかりやすいものです。でも、それは失敗の証拠ではありません。
今日は、そんな想定外の出来事との向き合い方をお伝えします。
エフェクチュエーションの原則の一つ、「レモネードの原則」。これを知っておくと、失敗やトラブルへの見方が変わります。
~ 今日のお便り ~
まずは、よく届く悩みから。
「せっかく始めた複業が、思ったように進みません。
やっぱり自分には向いていなかったのでしょうか…」
この悩み、すごく多いです。
でも、ちょっと待ってください。「計画通りにいかない」のは、失敗の証拠ではありません。
むしろ、新しいことに挑戦している証拠。そして、その「想定外」の中に、次のチャンスが隠れていることがあるんです。
「レモネードの原則」とは
この原則は、英語圏で親しまれている、こんなことわざを下敷きにしています。
「When life gives you lemons, make lemonade」
(人生が酸っぱいレモンをくれるなら、それで甘いレモネードを作ればいい)
つまり、予期せぬ出来事や失敗を、新しい価値を生み出すための材料として捉え直す発想です。
「計画が狂った」と落ち込むのではなく、「これは新しい機会かもしれない」と考えてみる。この視点の切り替えが、複業を前に進める力になります。
ある参加者の話 → 役職定年が転機になった
ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。
登場するのは50代の男性。役職定年(例:55歳頃)を迎え、給料が下がり、会社での役割がなくなりました。
最初は「レモン」でした。長年会社に尽くしてきたのに、急に居場所がなくなったような感覚。
「自分は、会社にとってもう必要のない人間なんだ」
そう感じて、しばらくは落ち込んでいました。
でも、ある日、彼の中で何かが変わりました。
「もう、会社のために頑張らなくていいんだ。逆に言えば、自分のために時間を使えるってことじゃないか」
そう思った瞬間、視界が開けました。
彼の言葉にすると、こうなります。
「あの時、会社への執着が消えたんです。『もう会社のためにがんばる』という気持ちがなくなった。逆に、『外で学んだことを会社に持ち込んでやろう』というマインドに変わったんです」
役職定年をきっかけに、彼は副業や越境学習に精力的に取り組むようになりました。地域のコミュニティに参加し、異業種の人たちとプロジェクトを立ち上げ、その経験を会社の業務にも活かす。
今では「8つの顔を持つ働き方」をしていて、会社員としての仕事も、以前より楽しくなりました。
「レモン」が、「レモネード」に変わった瞬間です。
このケースの締めくくりは、こんな言葉です。
「あの時、役職定年という『レモン』がなければ、今の働き方は見つけられなかった。人生で一番落ち込んだ出来事が、一番のターニングポイントになりました」
想定外を「機会」として捉え直す
複業のプロセスでも、想定外の出来事は必ず起こります。
- 顧客から、予想していなかった要望が来た
- 計画していたサービスが、思ったように受け入れられなかった
- 技術的な問題で、当初のアイデアが実現できなくなった
こんなとき、「計画が狂った」と思うのは自然なことです。
でも、少し視点を変えてみてください。
その「想定外」は、何かを教えてくれていないか。
顧客の意外な要望は、まだ誰も気づいていないニーズの現れかもしれない。サービスが受け入れられなかったのは、別のターゲットに届けるべきサインかもしれない。
計画通りに進まないこと自体が、より良い方向へ進むためのヒントかもしれないのです。
落とし穴 → 「失敗」と「学び」を混同しない
ここでよくある落とし穴があります。
「想定外をチャンスに」と言っても、すべてを無理やりポジティブに解釈する必要はありません。
本当にやめたほうがいいこともある。方向転換すべきタイミングもある。
大事なのは、「想定外が起きたから失敗だ」と決めつけず、一度立ち止まって、そこから何が学べるかを考えることです。
「これは、どんなレモネードになりうるか?」
この問いを持っておくだけで、想定外への向き合い方が変わります。
たとえば、「お客さんからクレームをもらった」という出来事。最初はショックですが、それは「サービスの改善ポイントを教えてもらった」と捉えることもできます。
「イベントに人が集まらなかった」という経験も、「この訴求方法では響かないんだ」という貴重なデータになります。
実際、何度試してもうまくいかないときは、「この方向性は合っていないのかもしれない」と素直に認めることも大切です。その「気づき」も、次に活かせる貴重な学びになります。
今日からできるワーク(記入例つき)
最近あった「想定外」を、レモネードに変えられないか考えてみましょう。
記入例
| 最近起きた「想定外」の出来事 | それを「機会」として捉え直すと? |
|---|---|
| 例:提案した企画が却下された | 上司のフィードバックから、求められているのは別の方向だとわかった。そっちで再提案してみる |
| 例:予定していた副業の時間が取れなくなった | 短い時間でもできることを考えるきっかけになった |
あなたの番
| 最近起きた「想定外」の出来事 | それを「機会」として捉え直すと? |
|---|---|
すぐに答えが出なくても大丈夫。「この出来事から、何か学べることはないか?」と問いかけるだけで、見方が変わってきます。
想定外は避けられません。でも、それをどう捉えるかは、自分で選べます。「レモン」を「レモネード」に変える視点を持つことが、複業を続けていく力になります。
次回予告
ここまで、「手持ちから始める」「許容可能な損失で動く」「想定外を活かす」という考え方を見てきました。
でも、複業を一人で進めていると、孤独を感じたり、限界にぶつかったりすることがあります。
次回は、周囲の人をパートナーとして巻き込む「クレイジーキルトの原則」をご紹介します。
第10回「一人で抱え込まない|『クレイジーキルト』で仲間を作る」
お楽しみに。