オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
「複業を始めたいけど、何をやればいいかわからない」
「アイデアが思いつかない」
今日は、そんな”ネタ切れ”状態を打開するための視点をお伝えします。
複業のアイデアを探すとき、多くの人は「世の中の問題を解決しよう」と考えます。でも、もう一つの強力な視点があります。
それが「機会発見」という視点。まだ誰も気づいていない価値を見つけるアプローチです。
~ 今日のお便り ~
まずは、よく届く悩みから。
「問題解決型のビジネスがいいと聞きますが、
自分の周りに”困っている人”が思い浮かびません。
そもそも、どこに課題があるのかわからないんです」
この悩み、意外と多いです。
「課題解決」という言葉を聞くと、「社会課題」とか「深刻な悩み」を想像しがちですよね。でも、そんな大きな問題じゃなくていいんです。
そして今回お伝えする「機会発見」は、「問題」ではなく「違和感」や「新しい当たり前」に目を向けるアプローチ。これを知っておくと、アイデアの幅がぐっと広がります。
「問題解決」と「機会発見」の違い → 2つのアプローチを使い分ける
まず、2つのアプローチを整理しておきましょう。
「問題解決型」
- 「困っている人」がいる
- その「困りごと」を解決するサービスを提供する
- 例:肩こりに悩んでいる人 → マッサージサービス
「機会発見型」
- 「困っている」という自覚はない
- でも、新しい価値を提示されると「これ、欲しかった!」となる
- 例:スマートフォン登場前、「携帯電話でインターネットを見たい」と明確に困っていた人は少なかった。でも出てきたら、みんな使うようになった
機会発見型は、新しい価値を提示して市場を広げるアプローチです。「それ、誰が欲しがるの?」と言われるようなアイデアでも、出してみたら意外と刺さる。そんな可能性を探ります。
ある参加者の話 → 「趣味」と「得意」の掛け算
ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。
登場するのは外資系銀行で働く40代の女性。本業は事務管理系の仕事です。
彼女には2つの「好き」がありました。一つは「日本酒」。もう一つは「英語」。
「日本酒が好きで、蔵元を巡ったり、銘柄を調べたりするのが趣味なんです。あと、仕事で英語を使うので、英語で何かを発信するのも好きで」
最初、彼女は「これで何ができるんだろう?」と思っていました。
でも、考えてみると、どうでしょう。
日本酒への関心が海外でも高まっているという話は聞くけれど、英語で書かれた深い情報はまだ少ないかもしれない。蔵元の歴史や、銘柄ごとの特徴を英語で発信したら、刺さる人がいるんじゃないか?
さらに、意外なターゲットも見えてきました。
「英語で日本文化を学び直したい日本人」
海外の友人に日本酒を説明したい。でも、日本語の知識はあっても、英語でどう言えばいいかわからない。そういう人にとっても、価値があるかもしれない。
これは「困っている人を探した」のではなく、「自分の”好き”と”できる”を掛け算したら、新しい機会が見えた」というパターンです。
「機会発見」の3つの視点 → 枠外・行動・組み合わせ
では、どうやって「機会」を見つけるか? 3つの視点をご紹介します。
1. 枠外の視点(当たり前を疑う)
「〇〇とは、こういうものだ」という常識の外側に目を向けます。
例:ノンアルコールビール
かつて「ビール=アルコール飲料」が常識でした。でも「ビールの気分で飲めるノンアルコール飲料」という発想が、新しい市場を作りました。
あなたの業界や日常で「当たり前」とされていること、本当にそうである必要はありますか?
2. 小さな行動に注目する
統計データやアンケート結果ではなく、一人の人の具体的な行動を観察します。
たとえば、こんな場面。
- お父さんが、子どもの運動会を撮影しながらスマホでスコアをメモしている
- 70代の母親が、タブレットでYouTubeの料理動画を見ている
こういう「一人の行動」の中に、新しいサービスのヒントが隠れていることがあります。
3. 異なるものを組み合わせる
分析(バラバラにする)ではなく、統合(組み合わせる)の発想です。
- 「日本酒の知識」×「英語力」→ 海外向け日本酒メディア
- 「製造業の経験」×「統計の知識」→ 中小企業向けデータ分析支援
- 「介護の経験」×「地域のネットワーク」→ 介護初心者向け相談会
自分の中にある”バラバラなカード”を、あえて組み合わせてみる。その組み合わせが、他の人には真似しにくい独自の価値になります。
落とし穴 → 「ニーズがあるか」を先に考えすぎない
ここでよくある落とし穴があります。
「こんなの、需要あるのかな…」
「調べてみたけど、同じようなサービスが見当たらない。やめたほうがいいかも」
この発想、機会発見型では逆です。
「同じサービスがない」は、ダメな理由ではなく、チャンスの兆候かもしれない。
もちろん、本当に誰も欲しがらない可能性もあります。でも、それは出してみないとわからない。
だから、机上で「需要があるか」を考えすぎるより、小さく試すほうが早い。これは第17回の「MVP」で詳しくやりますが、今は「考えすぎて動けない」状態を避けることが大事です。
今日からできるワーク(記入例つき)
日常生活の中で、以下の視点で観察してみましょう。
ステップ1:3つの観察ポイントで気づきを書く
| 観察ポイント | あなたの気づき |
|---|---|
| 当たり前とされているけど「なぜ?」と思うこと | 例:会社の会議、なぜ1時間単位なんだろう?30分で終わる内容も多いのに |
| 身近な人のちょっと変わった行動 | 例:妻がレシピ動画を1.5倍速で見ている。時短ニーズ? |
| 自分の「好き」と「できる」の組み合わせ | 例:読書好き × 要約が得意 → 忙しい人向けの本要約? |
ステップ2:「もしかしたら…」を妄想する
書き出した気づきから、「こんなサービスがあったら面白いかも」を自由に考えてみてください。
例:
- 「30分会議」を推進するファシリテーション講座
- 「1.5倍速で見れるレシピ動画」だけを集めたキュレーションサイト
- 「週1冊の要約」を音声で届けるPodcast
正解を出す必要はありません。「妄想を言葉にする」練習です。
「機会発見」のコツ → 「なぜ?」を問いかける習慣
最後に、一つだけ覚えておいてほしいことがあります。
「なぜ?」と問いかける習慣
日常の中で「これ、なんでこうなってるんだろう?」と思う瞬間があったら、スマホにメモしておく。その”違和感コレクション”が、あなただけの複業のタネ帳になります。
大きな社会課題を解決しなくていい。目の前の小さな「なぜ?」を集めることから始めましょう。
次回予告 → Ikigaiで4つの要素を統合
ここまで、「好き」「Why Me」「手中の鳥」「機会発見」と、いろいろな角度から複業のタネを探してきました。
でも、「好きなことで、本当に食べていけるのか?」という不安は残りますよね。
次回は、「好き」「得意」「社会のニーズ」「お金になる」の4つを整理する「Ikigaiフレームワーク」をご紹介します。
第5回「好きなことで稼げる?『Ikigai』で見つける持続可能な複業」
お楽しみに。