オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
「自分が何をやりたいのか、うまく説明できない」
「モヤモヤはあるけど、言葉にならない」
今日は、第1部の締めくくりとして、これまで探ってきた要素を統合し、自分だけの「自分軸」を言葉にする作業をやっていきます。
「自分軸」が言葉になると、迷ったときの判断基準ができます。誰かに「何をしている人?」と聞かれたときにも、自信を持って答えられるようになります。
~ 今日のお便り ~
まずは、よく届く悩みから。
「いろいろワークをやってみたけど、結局バラバラで、
“これが自分だ”というものが見えてきません」
この悩み、すごく多いです。
第1回から第5回まで、いろんな角度から自分を掘り下げてきました。でも、出てきた答えがバラバラに見えて、「結局何なの?」と思ってしまう。
それは、まだ”統合”していないからです。
今日は、バラバラのピースを一つにまとめる作業をします。そうすると、「ああ、自分はこういう人間なんだ」という輪郭が見えてきます。
これまでの振り返り → 第1回〜第5回で探ったこと
まず、第1部で探ってきたことを整理しましょう。
| 回 | テーマ | 探ったこと |
|---|---|---|
| 第1回 | アソビジョン・クエスト | 昔の遊びから「感動の根源」を見つける |
| 第2回 | Why Me | 原体験から「なぜ自分がやるのか」を言語化 |
| 第3回 | 手中の鳥 | 今持っているリソース(Who/What/Whom)を棚卸し |
| 第4回 | 機会発見 | 「問題解決」ではなく「新しい価値」を見つける視点 |
| 第5回 | Ikigai | 好き×得意×ニーズ×稼げるの交点を探る |
それぞれのワークで書いたことを、手元に用意してください。(まだやっていない回があれば、簡単でいいのでメモを作っておいてください)
ある参加者の話 → 「思いつきで動く」が強みになった
ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。
登場するのは50代の男性。会社員として長年働いてきましたが、ここ数年は「このままでいいのか」というモヤモヤを抱えていました。
プログラムの中で、彼は自分のことをこう表現していました。
「自分は、思いつきで動いてしまうんです。計画を立てても、途中で別のことが気になって、そっちに行っちゃう。だから、キャリアもバラバラで、一貫性がないんですよね」
最初、彼はこれをネガティブな特性だと思っていました。
でも、ワークを進めていくうちに、見方が変わっていきました。
幼少期の遊びを振り返ると、「知らない場所に行くのが好きだった」。仕事でも、「新しいプロジェクトに首を突っ込むのが楽しかった」。転職も、「同じ場所にいるのが耐えられなかった」から。
バラバラに見えていた経験が、「移動」「好奇心」「新しいものへの挑戦」というキーワードで繋がったんです。
彼は最終的に、自分の特性をこう言い換えました。
「思いつきで動く」→「移動力がある」
これが彼の「自分軸」の核になりました。今は、複数の仕事を掛け持ちしながら、「一つの場所に留まらない働き方」を楽しんでいます。
「自分軸」を言語化する3つのステップ → 並べる・探す・表現する
では、自分の「自分軸」を言葉にしていきましょう。
ステップ1:これまでのワークを並べる
| ワーク | あなたの発見 |
|---|---|
| 感動の根源(第1回) | |
| Why Me(第2回) | |
| 手中の鳥(第3回) | |
| 機会発見の気づき(第4回) | |
| Ikigaiの交点(第5回) |
全部埋まっていなくても大丈夫。書けているところだけで進めましょう。
ステップ2:繰り返し出てくるキーワードを探す
並べた答えを眺めて、共通する言葉やテーマを探します。
たとえば、
- 「整理する」「まとめる」「わかりやすくする」が複数回出てくる
- 「人の話を聞く」「寄り添う」「支える」が繰り返されている
- 「新しいもの」「挑戦」「変化」に関する言葉が多い
3つくらいキーワードが出てくれば十分です。
ステップ3:ひとことで表現する
キーワードを組み合わせて、自分を表す一文を作ります。
例:
- 「複雑なものを、わかりやすく整理して届ける人」
- 「話を聞いて、相手の頭の中を言葉にするサポーター」
- 「新しい場所に飛び込んで、橋を架ける移動型の人」
正解はありません。「これ、なんかしっくりくるな」という感覚を大事にしてください。
落とし穴 → 「立派な軸」を作ろうとしない
ここでよくある落とし穴があります。
「”世界を変える”みたいな大きな軸じゃないとダメな気がする」
「こんな平凡な軸でいいのかな…」
大丈夫です。
自分軸は、他人に見せびらかすものではありません。自分が迷ったときに立ち返る場所です。
「私は、○○な人だ」
この一文があるだけで、「この仕事、引き受けるべきかな?」「この方向で合っているかな?」という判断がしやすくなります。
平凡でいい。等身大でいい。むしろ、背伸びした軸は続きません。
「自分軸」があるとブレにくくなる → 判断基準と回復力
自分軸を持つことの一番のメリットは、ブレにくくなることです。
複業を始めると、いろんな情報が入ってきます。「こっちのほうが稼げそう」「あの人はこうやって成功した」。そのたびに迷って、あっちへ行ったりこっちへ行ったりすると、疲弊します。
でも、自分軸があれば、「これは自分らしい」「これは違う」という判断ができる。他人の成功例に振り回されなくなります。
また、困難に直面したときに踏ん張りやすくなる実感があります。「なぜ自分がこれをやるのか」がはっきりしていれば、多少のつまずきでも「でも、自分はこれがやりたいんだ」と戻ってこられる。
今日からできるワーク(記入例つき)
最後に、ご自身の「自分軸」を言葉にしてみましょう。
記入例
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| キーワード① | 言葉にする |
| キーワード② | 整理する |
| キーワード③ | 伝える |
| 自分軸(ひとこと) | 「人の思いを言葉にして、整理して、届ける人」 |
あなたの番
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| キーワード① | |
| キーワード② | |
| キーワード③ | |
| 自分軸(ひとこと) |
書けたら、声に出して読んでみてください。「うん、これが自分だ」と思えたら、それが自分軸です。
第1部を終えて → 羅針盤はできた、次は船出
お疲れさまでした。第1部はここで終わりです。
6回にわたって、自分自身の内面を掘り下げてきました。「好き」「Why Me」「手中の鳥」「機会発見」「Ikigai」、そして「自分軸」。
これらは、複業という旅の羅針盤です。
でも、羅針盤だけあっても、船を出さなければどこにも行けません。第2部では、「どうやって一歩を踏み出すか」、つまりマインドセットの話に入っていきます。
「計画を立てても動けない」「失敗が怖くて踏み出せない」。そんな悩みに応える考え方を、次回からお伝えします。
次回予告:第2部スタート → エフェクチュエーション入門
第2部のテーマは「マインドセット」。予測不能な時代に、どうやって一歩を踏み出すか?
次回は、成功した起業家たちに共通する思考パターン、「エフェクチュエーション」の全体像をご紹介します。
第7回「計画はいらない?『エフェクチュエーション』入門」
お楽しみに。