オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
「自己紹介で、何をやっている人か説明するのが難しい」
「『Webデザインをしています』と言っても、響いていない気がする」
今日は、「自分の価値」を言葉にする方法をお伝えします。
「何をするか」ではなく「何を解決するか」。この視点の転換が、伝わる言葉を生み出します。
~ 今日のお便り ~
まずは、よく届く悩みから。
「複業で何をしているか聞かれたとき、うまく説明できません。
『ライティングをしています』と言っても、相手の反応がいまいちで…」
この悩み、すごく多いです。
「何をしているか」で説明すると、相手は「ふーん、そうなんだ」で終わってしまいます。
大切なのは、「自分のおかげで、相手にどんな良いことが起きるか」を伝えること。それが相手の心に響く言葉になります。
「Before → After」で考える
自分のサービスを受ける前と後で、顧客にどんな変化が起きるか。
これを「Before → After」で整理してみましょう。
顧客が本当に欲しているのは、「サービスそのもの」ではなく、「サービスを受けた後の状態」です。その変化を言葉にすることが、価値の可視化に繋がります。
| Before(サービス前) | After(サービス後) |
|---|---|
| モヤモヤしている | スッキリ整理できている |
| 何から始めればいいかわからない | 次の一歩が明確になっている |
| 一人で抱え込んでいる | 相談できる人がいる安心感 |
この「After」の状態が、自分の提供する本当の価値です。
「ライティングをしています」ではなく、「伝えたいことがあるのに言葉にできない人の、頭の中を整理して文章にしています」。こう言い換えるだけで、伝わり方が変わります。
「何をするか」は手段。「何を解決するか」が価値。この違いを意識するだけで、サービスの見え方がガラッと変わります。
顧客の言葉を使う
第15回で、顧客に「誰かに話すとしたら、どう説明しますか?」と聞くことをお勧めしました。
その答えの中に、自分の価値を伝える最高の言葉が隠れています。
例 → キャリア相談をしているAさんの場合
Aさんは、実際にいただいたご相談をもとに再構成した架空の例です。
Aさんは「キャリアコンサルティングをしています」と自己紹介していました。
でも、顧客に聞いてみたら、こんな言葉が返ってきました。
「モヤモヤしていたものが、話しているうちに整理されて、次に何をすればいいかが見えた」
この言葉を使って、Aさんは自己紹介をこう変えました。
「キャリアのモヤモヤを整理して、次の一歩を見つけるお手伝いをしています」
自分で考えた言葉より、顧客が実際に使った言葉のほうが、同じ悩みを持つ人に響きやすいんです。
Aさんがこの自己紹介に変えてから、「それ、まさに今の私が必要としているかも」と声をかけられることが増えました。専門用語より、顧客の実感がこもった言葉のほうが、相手の心に届くんですね。
「キャリアコンサルティング」という言葉を聞いても、多くの人は「自分ごと」として受け取りません。でも「モヤモヤを整理する」と聞いたら、「それ、私のことだ」と思える。顧客の言葉を使うことの威力です。
「Why Me」と繋げる
第2回で探求した「Why Me(なぜ私がやるのか)」を思い出してください。
自分の原体験や価値観と、顧客に提供する価値が繋がっているとき、その言葉には説得力が生まれる。私の見てきた範囲では、そう感じています。
「私自身がかつてモヤモヤを抱えていて、整理することで救われた経験があるから、同じように悩んでいる人の力になりたい」
こういったストーリーがあると、「この人に頼みたい」という気持ちが生まれます。
人は「スキル」よりも「ストーリー」に惹かれやすい、と私は感じています。自分の「Why Me」と価値が繋がっている時、その言葉には魂がこもるんです。
落とし穴:「立派な言葉」を作ろうとしない
ここでよくある落とし穴があります。
「もっとカッコいい言い方にしたい」
「プロっぽく聞こえる表現にしたい」
その気持ちはわかります。でも、飾った言葉は響きにくい。
日常で使う、シンプルな言葉のほうが伝わります。
「コンサルティング」より「相談に乗る」。
「ソリューション」より「困りごとを解決する」。
「ファシリテーション」より「話を整理する」。
専門用語は業界の人には通じますが、顧客には通じないことが多い。顧客が日常で使っている言葉で話すことが、信頼の第一歩になります。
顧客が使った言葉をそのまま使うのが、一番自然で伝わりやすいんです。
難しい専門用語を使うと、「プロっぽく」は聞こえるかもしれません。でも、相手が「自分ごと」として受け取りにくくなってしまいます。小学生でもわかる言葉で説明できたら、それが一番強いんです。
専門性を示すために専門用語を使いたくなる気持ちはわかります。でも、「誰にでもわかる言葉」で自分の価値を説明できる人のほうが、信頼されやすいと感じます。
今日からできるワーク(記入例つき)
紙でもスマホでもOK。15分で書いてみましょう。
記入例
| 問い | 答え |
|---|---|
| 顧客があなたのサービスを「どう説明した」か | 例:「話を聞いてもらっているうちに、自分でも気づいていなかったことが見えてきた」 |
| Before(サービス前の状態) | 例:自分が何をしたいのかわからない、モヤモヤしている |
| After(サービス後の状態) | 例:自分の軸が見えてきた、次にやることが明確になった |
| あなたの「Why Me」と繋がるポイント | 例:自分も30代で同じモヤモヤを経験した。だからこそ、その気持ちがわかる |
| 一言で言うと、あなたの価値は? | 例:「自分でも気づいていない本音を引き出して、次の一歩を見つけるお手伝い」 |
あなたの番
| 問い | あなたの答え |
|---|---|
| 顧客があなたのサービスを「どう説明した」か | |
| Before(サービス前の状態) | |
| After(サービス後の状態) | |
| あなたの「Why Me」と繋がるポイント | |
| 一言で言うと、あなたの価値は? |
書いた言葉は、実際に人に話してみましょう。相手の反応を見ながら、少しずつ言葉を調整していく。その繰り返しが、自分らしい言葉を作っていきます。
最初から完璧な言葉は作れません。何度も試して、反応を見ながら磨いていきましょう。
次回予告
価値を言葉にできたら、次は「小さな実験」を繰り返すステップです。
大きな投資をせずに、少しずつ試していく方法とは?
第17回「『小さな実験』を繰り返す」
お楽しみに。