企業・自治体向けに、生成AIを現場で使うための研修・ワークショップを提供。複業・自律的キャリアで「一人ひとりが能力を100%発揮できる社会」を目指しています。株式会社オモシゴ代表。複業プログラム運営、プロティアン認定ファシリテーター。複業関連サービスの情報も発信中➡︎https://x.gd/XjbHM
COLUMN 学習コンテンツ
5Mix井戸端会議、第2回です。
前回は「複業のプロ化」「二極化」「知的好奇心」といったキーワードが飛び出しました。今回はそこからさらに踏み込んで、「AIの進化と複業の変化 〜こんな時代だからこそのチャンス〜」というテーマで話しました。
メンバーは前回と同じ3人。小林さん(ライター)、中野さん(キャリア支援)、そして運営の村中です。この記事では、聞き手・書き手の村中が、第2回で出た話をお伝えします。
今回も台本なしの30分。前回より話が転がった気がします。


目次
日本人、ChatGPTに飛びつくのは世界一だったのに
オープニングで、小林さんがこんな話を切り出しました。
ChatGPTが出た時、飛びつきが一番早かったのは日本人だったらしい。でも、そこから止まっちゃった
── 小林
先日、取材先で聞いた話だそうです。
実際、総務省の情報通信白書(2025年版)を見ると、日本の個人AI利用率は26.7%。アメリカの68.8%、中国の81.2%に大きく引き離されています。
少し前のデータですが、これを見たとき、前回の井戸端会議で出た「気づいている人だけが準備している社会」という言葉を思い出しました。
就労支援の現場は、10年前と変わっていない

正直、10年前とそんなに大きく変わっていない。大学のキャリアセンターに来る子も、再就労支援に来る人も
── 中野
AIが進化しても、事務職を希望する人は相変わらず多い。「一つのことに力を注がないといけない」という日本人のマインドセットも、なかなか動かない。
一方で、キャリアセンターの隣で先輩が後輩にレクチャーしている学生たちは、全然温度が違う。やっている人はどんどんやっている。
二極化は当時からだいぶ進んでいて、どんどん広がっていくんじゃないか
── 中野
変わる人と変わらない人。その差が、静かに、でも確実に開いている。
複業で声がかかるのは、「本気の仕事」だけだった
小林さんの話で、一番リアルだったのがこれです。
10個応募して3つ決まったんですけど、3つとも本業にしてもいいようなすごくいいところばかり。気軽にちょこちょこ週3時間ぐらいの副業は軒並み滑りました
── 小林
前回話していた「複業のプロ化」が、そのまんま出た感じです。
ベンチャー企業に聞いたら、副業じゃなくてガッツリ来てくれというニーズがある
── 村中
それだけじゃなくて、こんな話も出ました。
採用担当に年齢のこと聞いたら、”70代でもたくさん採用します”って言われたんです。今まで会社で培ったものが多い人がたくさんいるからって
── 小林
経験を積んだ人にこそ、声がかかる時代になっている。
AIが普及すればするほど、「AIに依頼する人」と「AIの出力をチェックする人」が重要になる。それって、若い人よりも経験を積んだ人の方が得意なことですよね。
「パソコンの前だけ」の仕事は危うい。じゃあ、何が強いのか
これは、実は自分が一番気になっている話題でした。
AIに任せられる仕事が増えて、人に頼むところが少なくなっていく。逆にブルーワーカーの人の仕事と時給がめっちゃ上がっている
── 村中
アメリカでは建設・建築・配管工など、AIにはできない「リアルな仕事」の給料が高騰しているそうです。パソコンの前だけで完結してしまう仕事、つまりデスクワーク中心のホワイトカラーこそ、実は一番危ないんじゃないか。正直、自分のこともちょっと心配になります。ディレクションもライティングも、パソコンの前で完結する仕事がほとんどだから。
青森に移住してIT企業をリモート経営している社長の話です。周りに何もないから自分でDIYをやっていたところにAIが来て、センサーでデータを自動取得したり、カーナビを自作してAIを乗せたり。リアルなもの×AIで、パソコン画面の中だけでは生まれない価値を作っている。
自分がやっていること×AIで、もっといろんなことができるんじゃないか
── 村中
今持っているスキルや経験に、AIを掛け合わせる。それが複業の新しい形になるかもしれない。
「頭一つでいける」時代。でも、行動力がないとチャンスはつかめない
ここから次テーマへ。
機会はめちゃくちゃ増えている。昔は独立するなら器を用意してお金も用意してという世界だったけど、今は器もいらない、お金もいらない。頭一つでいける
── 中野
さらに、小林さんの実体験からのご意見。
チャンスはたくさんある。でも行動力がなかったらチャンスが転がっていてもゲットできない
── 小林
直感と行動力。まずやってみる。下手な鉄砲数撃ちゃ当たるでもいい。やっているうちにわかるし、嫌だったら「思ってたのと違いました」と言えばいい。
そして中野さんから、こんな一言が。
何が正解かわからない時代だから、自分の正解を求めていくことしか正解はない
── 中野
自分の軸を持つ。それがないと、チャンスが来ても選べない。

「こうあらねばならない」が、チャンスを潰している
後半、話はマインドセットの問題に入っていきました。
日本人の働くマインドがなかなか変わらない。逆にそのマインドを活かした新しい働き方はないか
── 中野
小林さんの言葉が、ぐさっと刺さります。
この人こんなに素敵でキラキラする個性的なところがいっぱいあるのに、60になったら今までのキャリアを活かさないで気軽にできる仕事を選ぶ。サラリーマン人生の刷り込みが、チャンスの根を自ら潰している
── 小林
「こうあらねばならない」の呪縛。終身雇用時代に社会に出た世代ほど、この刷り込みが強い。
コワーキング運営者から聞いた話なんですが、フリーランスの人としゃべる方が気持ちいいって言うんですよ。その人の言葉として喋ってくれている。会社員の人は、自分の前に会社がいて、会社としての発言が出てくる、と。
会社を辞めなくても、変わることはできる。中野さんが出した答えがこれでした。
会社にいながら柔軟に自由に働くのが一番いい。それが多分できるのが、他にコミュニティを持つこと。いわゆる越境学習
── 中野
会社の外に居場所を持つ。そこでチャレンジしたり、心を休めたりする。「この会社辞めたって、また違う世界いくらでもあるわ」と思えるようになったら、景色が変わる。
複業したら、本業が良くなって出世した
最後に出てきた話が、一番印象に残っています。
崎山さんの事例※。副業を始めたら本業がすごく良くなって出世して、副業の必要がなくなった。本当に理想的
── 小林
複業は「本業の逃げ道」じゃない。外の世界に触れることで、本業での視野も広がり、パフォーマンスが上がる。
国家公務員にも兼業規制の緩和が広がっている。国が「複業していいよ」と言っている時代に、個人が自分で自分を縛る理由はない。チャンスを動かずに待っているんじゃなくて、視野が広がることでチャンスが見つかる。動くことでそもそもできる。
第2回を終えて
今回一番引っかかったのは、「こうあらねばならない」という呪縛の話でした。
長年サラリーマンをやってきた人ほど、自分のキャリアを過小評価してしまう。小林さんが言っていた「こんなに素敵な個性があるのに」という言葉が、なかなか頭から離れません。
5Mixでも同じ場面に出会うことがあります。経験も実績もある人が「私なんかが複業なんて」と言う。その「なんか」を外せる場を作れるかどうか、が問われているんだな、と思いました。
複業の本気化、リアル×AI、頭一つでいける時代、自分の正解を求めること、越境学習。30分の対話から出てきたテーマは、どれも今後掘り下げたいものばかりでした。
次回もまた、台本なしでいきます。
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