オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
「もう少し準備してから」
「もっと勉強してから」
「自信がついてから」
第3部の最終回となる今回は、これまでの実践プロセスを総括します。
キーワードは「走りながら考える」です。
~ 今日のお便り ~
まずは、よく届く悩みから。
「いろいろ学んできましたが、まだ動けていません。
やっぱり、もう少し準備してからのほうがいいでしょうか…」
この悩み、すごく多いです。
厳しいことを言うようですが、「完璧な準備が整う日」は永遠に来ません。
なぜなら、やってみて初めてわかることが山ほどあるから。どんなサービスが求められているか、自分の強みは本当にどこにあるか、どんな人が顧客になってくれるか。これらは、頭で考えているだけではなかなかわかりません。
動いてみて、初めて見えてくるものなのです。
第3部で学んだ6つのステップ
ここで、第3部を振り返っておきましょう。
| 回 | テーマ | ポイント |
|---|---|---|
| 第13回 | 課題を探す | 「何をやるか」より「誰の何を解決するか」 |
| 第14回 | 最初の顧客 | 身近な人から始める(クレイジーキルト) |
| 第15回 | フィードバック | 顧客の声を宝物にする聞き方 |
| 第16回 | 自分の価値 | 「何を解決するか」を言葉にする |
| 第17回 | 小さな実験 | 失っても大丈夫な範囲で試す(許容可能な損失) |
| 第18回 | 走りながら考える | 動きながら学び、軌道修正する |
この6つのステップは、順番通りに進まなくても大丈夫。行ったり来たりしながら、少しずつ形にしていけばいいんです。
共通しているのは、「完璧を待たず、今あるもので動く」という姿勢です。
これが、第7回から紹介してきたエフェクチュエーションの精神そのものです。
ある参加者の話 → 計画を捨てて、やりたいことをやる
ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。
登場するのは50代の男性。大手企業を退職し、キャリアコンサルタントとして独立しようとしていました。
彼は最初、「計画を立てて、それ通りに進めるのが正しいやり方だ」と思っていました。でも、実際にやってみると、計画通りにはいかなかった。
最初は「大学のキャリアセンターで働く」という明確な目標を立て、市場調査をし、計画を練っていました。いわゆる「コーゼーション」のアプローチですね。
でも、調べていくうちに、競合が多くて差別化が難しいことがわかった。何より、ワクワクしない。
そこで彼は、計画を捨てました。
代わりに、頼まれたことや興味のあることに、手当たり次第取り組むスタイルに変更。プロボノ活動、地域の猫活動、知り合いからの相談。
一見バラバラに見えますが、動いているうちに、「自分はこういうことが好きなんだ」「こういう人の力になりたいんだ」ということが見えてきた。
今は「8つの顔を持つ働き方」をしていて、どれも楽しんでいます。
これが「走りながら考える」ということ。計画通りに進むことより、動きながら方向を見つけていく。
彼が最初の計画にこだわっていたら、今の充実した働き方には出会えなかったかもしれません。「やりたいこと」は頭で考えるより、実際に手を動かしているうちに見えてくるものなんですね。
計画は道しるべにはなるけれど、絶対の正解ではない。動きながら見つけた道のほうが、自分に合っていることもある。それがエフェクチュエーションの考え方です。
「正解」を探さない
複業に「正解」はありません。
誰かの成功事例をそのまま真似しても、自分に合うとは限りません。自分にとっての「正解」は、動きながら見つけていくしかないのです。
「これで合っているだろうか」と不安になることもあるでしょう。でも、その不安は当たり前。誰もが同じ不安を抱えながら、一歩ずつ進んでいるんです。
だから、考えすぎない。
まず動く。やってみる。声を聞く。また動く。
このサイクルを回し続けることが、自分だけの複業の形を作っていきます。
誰かの成功事例は参考にはなるけれど、そのまま自分の答えにはならない。自分だけの道は、歩きながら作っていくものです。
不完全でいい
最初から完璧なサービスを作ろうとしなくていい。
最初から大きな売上を目指さなくていい。
最初からうまくできなくていい。
不完全でも、動いている人だけが学べるのです。
エフェクチュエーションの考え方は、完璧主義を手放すこと。不完全なまま一歩踏み出し、動きながら形にしていく。その積み重ねが、自分らしい複業を作っていきます。
頭の中で完璧な計画を練っている人より、不完全でも動いている人のほうが、半年後、1年後には先に進んでいることが多いように感じます。
完璧主義は、時に前進の敵になります。「これでいいのだろうか」と立ち止まるより、「とりあえずやってみよう」と一歩踏み出す。その姿勢が、前に進む力になってくれます。
今日からできるワーク(記入例つき)
第3部の学びを振り返りながら、「次の一歩」を書き出しましょう。
記入例
| 問い | 答え |
|---|---|
| 第3部で一番響いたことは? | 例:「小さな実験」という考え方。完璧じゃなくていいんだと思えた |
| まだ動けていないことは? | 例:身近な人に「こんなことを始めたい」と話すこと |
| それを「小さな実験」にするなら? | 例:今週、同僚の〇〇さんにランチで話してみる |
| いつまでにやる? | 例:金曜日のランチ |
あなたの番
| 問い | あなたの答え |
|---|---|
| 第3部で一番響いたことは? | |
| まだ動けていないことは? | |
| それを「小さな実験」にするなら? | |
| いつまでにやる? |
第3部で学んだことは、全部「知識」ではなく「行動」です。どれか一つでもいいので、今週中に試してみてください。その一歩が、複業を前に進めてくれます。
「いつまでに」を書くことで、考えで終わらず、行動に繋がります。
第3部を終えて
第1部で「自分軸」を見つけ、第2部で「マインドセット」を整え、第3部で「実践の姿勢」を学びました。
いよいよ最終章、第4部では、始めた複業を大切に育て、自分自身の成長にも繋げていくためのヒントを探ります。
次回予告:第4部スタート
複業は、一度始めたら終わりではありません。
日々の小さな創造性を習慣にし、ビジネスを好循環させ、時には方向転換をしながら、自分らしいキャリアを続けていく。
次回は、日常を創造的に過ごすための考え方をお伝えします。
第19回「日常を創造的に|小さな工夫を習慣にする」
お楽しみに。