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2026.09.03 複業・副業 / キャリア相談・コーチング

好きなことで稼げる?「Ikigai」で見つける持続可能な複業 #05 複業キャリアのヒント

好きなことで稼げる?「Ikigai」で見つける持続可能な複業 #05 複業キャリアのヒント

「好きなことを仕事にしたい。でも、それで本当に稼げるの?」
「趣味は趣味のままでいいんじゃない? 仕事にしたら嫌いになりそう」

今日は、そんな”好き×お金”のモヤモヤを整理するための考え方をお伝えします。

大事なのは、「好き」だけでも「稼げる」だけでもダメということ。4つの要素がバランスよく重なるところに、長く続けられる複業のヒントがあります。

それを整理するのが、今回ご紹介する「Ikigaiフレームワーク」です。

~ 今日のお便り ~

まずは、よく届く悩みから。

「好きなことはあるんです。でも、それでお金がもらえる気がしない。
結局、需要のあるスキル(プログラミングとか)を学ばないとダメですか?」

この悩み、本当に多いです。

「好きなこと」と「稼げること」は別物だと思っている人が多い。でも、それは両方を同時に考えていないからなんです。

Ikigaiフレームワークを使うと、「好き」と「稼げる」の接点が見えてきます。しかも、それが「社会のニーズ」や「自分の得意」とも繋がっているかどうかをチェックできる。順番に見ていきましょう。

Ikigaiフレームワークとは → 4つの円が重なる中心を探す

「Ikigai(生きがい)」は、海外でも “Ikigai” として紹介されることが多い日本語です。

海外でよく紹介されるIkigaiフレームワークは、私の見てきた範囲では、4つの円が重なるベン図で表現されることが多いです(※日本での「生きがい」の使われ方とは少し異なる、海外で独自に発展した図式のようです)。

4つの円とは:

  1. 好きなこと(What you LOVE)
  2. 得意なこと(What you are GOOD AT)
  3. 社会が必要としていること(What the WORLD NEEDS)
  4. お金になること(What you can be PAID FOR)

この4つすべてが重なる中心に、心から満足できる仕事のヒントがあるという考え方です。

4つの円を一つずつ見てみよう → LOVE/GOOD/NEEDS/PAID

1. 好きなこと(What you LOVE)

第1回の「アソビジョン・クエスト」で探った部分です。時間を忘れて没頭できること、やっていて楽しいこと。

問い:お金がもらえなくても、やりたいと思えることは何?

2. 得意なこと(What you are GOOD AT)

第3回の「手中の鳥」で棚卸しした部分です。人から「うまいね」と言われること、苦労せずにできること。

問い:周りの人より、少しだけ上手にできることは何?

「少しだけ」で十分です。プロレベルである必要はありません。

3. 社会が必要としていること(What the WORLD NEEDS)

その活動が、誰かの役に立つかどうか。大げさな「社会課題」でなくていい。「隣の人が助かる」レベルで十分です。

問い:その活動で、喜ぶ人は誰?

4. お金になること(What you can be PAID FOR)

その活動に、誰かがお金を払う可能性があるかどうか。今すぐ払ってくれる人がいなくても、「将来的に払ってもらえそうか」で考えます。

問い:この価値に、お金を払う人はいそう?

円が重なるところに何がある? → 情熱・使命・専門性・天職

4つの円が重なる部分には、特別な意味があります。

重なり名前どんな状態?
好き × 得意情熱楽しくて上手。でも、稼げないかも
好き × 社会のニーズ使命やりがいはある。でも、得意じゃないかも
得意 × お金になる専門性稼げる。でも、楽しくないかも
社会のニーズ × お金になる天職必要とされている。でも、自分がやる意味は?

どれか一つだけだと、長く続けるのがしんどくなります。

「好きで得意だけど稼げない」→ 趣味のままで終わる
「稼げるけど好きじゃない」→ 本業と同じ苦しさになる
「社会に必要だけど自分が楽しくない」→ 燃え尽きる

だから、4つすべてが重なる部分を探すことが大事なんです。

ある参加者の話 → 元製造業のスキルが活きた

ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。

登場するのは50代の男性。もともと製造業の会社で品質管理をしていました。今は独立して、研修講師をしています。

最初、彼は「研修講師なんて、話がうまい人がやるもの」と思っていました。自分は口下手だし、製造業の経験しかない。

でも、Ikigaiで整理してみると、こうなりました。

好きなこと:データを見て「なるほど」と発見すること
得意なこと:統計分析、Excelでのデータ整理
社会のニーズ:中小企業は「データを見る習慣」がない。でも、見れば改善点が見えることが多い
お金になる:組織診断やマーケティング支援として、企業が予算を取る分野

こうやって並べてみると、「製造業の現場で培った統計スキル」が、他の研修講師との差別化ポイントになることがわかりました。

「話がうまい講師」はたくさんいる。でも、「データを使って現場の課題を可視化できる講師」は少ない。

彼のIkigaiは、「製造業経験 × 統計スキル × 中小企業の改善ニーズ」の交点にありました。

落とし穴 → 最初から4つ全部を求めない

ここでよくある落とし穴があります。

「4つ全部が重なるものなんて、見つからない」
「好きなことはあるけど、稼げる気がしない。やっぱり無理か」

ちょっと待ってください。最初から完璧に4つが揃っている必要はありません。

たとえば、最初は「好き × 得意」の2つだけでスタートしてもいい。やっているうちに、「こういう人が喜んでくれるんだ」(社会のニーズ)がわかってくる。そのうち、「お金を払ってでも頼みたい」と言われるようになる。

Ikigaiは「最初に完璧な答えを出す」ツールではなく、「今、どこが足りないか」を把握するためのツールです。

今日からできるワーク(記入例つき)

紙でもスマホでもOK。15分で書いてみましょう。

ステップ1:4つの円を埋める

あなたの答え
好きなこと例:文章を書くこと、人の話を聞くこと
得意なこと例:要点をまとめる、複雑なことを整理する
社会が必要としていること例:「自分の考えをうまく言葉にできない」と困っている人が多い
お金になること例:文章添削、インタビューライティング、言語化サポート

ステップ2:重なりを探す

4つの円を眺めて、共通するキーワードを探してください。

例:「言葉」「整理」「伝える」→ 「人の思いを言葉にする」が自分のIkigaiかもしれない

ステップ3:足りない部分を確認する

  • 「好き × 得意」はあるけど、「お金になる」がまだ見えない → 小さく試して反応を見る
  • 「得意 × 稼げる」はあるけど、「好き」じゃない → 本業と同じ苦しさになるかも。要検討

複業は「バランス」で考える → 二者択一ではない

今回のポイントは、「好きか稼げるか」の二者択一ではないということです。

「好き」だけを追いかけると、趣味のまま終わる。「稼げる」だけを追いかけると、本業と同じ苦しさになる。

4つの要素をバランスよく考えることで、「心から満足できて、長く続けられる複業」が見えてきます。今日の時点で4つ全部が揃わなくても大丈夫。「どこが足りないか」がわかれば、次のアクションが見えてきます。

次回予告 → 第1部まとめ「自分軸」を言葉にする

第1部も、いよいよ最終回です。

これまで探ってきた「好き」「Why Me」「手中の鳥」「機会発見」「Ikigai」。次回は、これらを統合して、自分だけの「自分軸」を言葉にする作業に挑戦します。

第6回「第1部まとめ|あなただけの『自分軸』を言葉にする」

お楽しみに。

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