オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
「サービスを提供したけど、感想を聞いても『良かったです』としか言ってもらえない」
「本音を引き出したいけど、どう聞けばいいかわからない」
今日は、顧客の声を「宝物」に変える聞き方をお伝えします。
フィードバックの質が、複業の成長スピードを左右します。
~ 今日のお便り ~
まずは、よく届く悩みから。
「お試しでサービスを提供したのですが、
感想を聞いても『ありがとうございました』で終わってしまいます。
本当に役に立ったのか、わかりません…」
この悩み、すごく多いです。
「どうでしたか?」と聞くと、たいていの人は「良かったです」「ありがとうございました」と答えてくれます。面と向かってネガティブなことを言いにくい人も多いですよね。
でも、これだけでは次に活かせない。本当に聞きたいのは、「何が」良かったのか、「どう」役に立ったのか、という具体的な部分です。
フィードバックの聞き方:4つの質問
具体的なフィードバックを引き出すための、4つの質問をご紹介します。
1. 「一番印象に残ったことは何ですか?」
抽象的な感想ではなく、具体的な場面やエピソードを聞き出します。
「全体的に良かった」ではなく、「〇〇の話が印象に残った」という答えが出てくれば、それが自分の強みです。
この質問で「意外なポイント」が出てくることがあります。自分が力を入れたところとは違う部分が評価されることも。それは、自分では気づいていない「本当の価値」かもしれません。
2. 「実際にやってみて、どんな変化がありましたか?」
サービスを受けた後、顧客の行動や気持ちにどんな変化があったか。
「気持ちが楽になった」「次にやることが明確になった」。こういう言葉が、自分が提供している価値を教えてくれます。
3. 「もし一つだけ変えられるとしたら、何を変えたいですか?」
これは批判ではなく、次の改善のヒントです。
「特にないです」と言われることも多いですが、「あえて言うなら」と前置きして聞くと、意外な気づきが得られることがあります。
4. 「このサービス、誰かに話したいと思いましたか?」
これが一番大事な質問かもしれません。
「誰かに話したい」と思えるほどの体験だったか。もし話すとしたら、どう説明するか。
ここで出てくる言葉が、そのサービスの本当の価値を表しています。
もし「話したいと思った」と言ってもらえたら、それは最高の評価。逆に「特に」と言われたら、まだ何かが足りない合図です。正直な反応こそ、次への燃料になります。
ある参加者の話 → 意外な言葉が次の方向を教えてくれた
ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。
登場するのは40代の女性。キャリア相談のサービスを始めたばかりでした。
最初のクライアントに「どうでしたか?」と聞いたら、こんな答えが返ってきました。
「キャリアの相談をしたつもりだったんですけど、話しているうちに、仕事のことよりも家族との関係が整理できた気がします」
彼女は最初、「え、キャリア相談なのに…」と戸惑いました。
でも、よく考えてみると、キャリアの悩みの根っこに、家族との関係や自分の価値観が絡んでいることは、私の見てきた範囲でも少なくありません。表面的な「転職するかどうか」ではなく、もっと深い部分を整理する力が自分にはあるのかもしれない。
この気づきが、彼女のサービスの方向性を定めるきっかけになりました。
今では「キャリアと人生の整理整頓」をテーマに、仕事だけでなく生き方全体を見つめ直すサポートを提供しています。この方向性は、最初の顧客の「予想外の一言」がなければ見えてこなかったかもしれません。
顧客の声は、時に自分でも想定していなかった方向を教えてくれます。それを「ズレ」と捉えるか、「新しい可能性」と捉えるか。その違いが、サービスの進化を左右するんです。
予想外の声は「レモネード」になる
第9回で紹介した「レモネードの原則」を思い出してください。
顧客からのフィードバックには、予想外のものが含まれていることがあります。
- 「本来のサービスより、雑談の中で話してくれた〇〇が役に立った」
- 「思っていたのと違ったけど、こっちの方が良かった」
- 「こういう人にも紹介したいと思った」
これらは、自分では気づいていなかった「本当の強み」を教えてくれるサインです。
予想外の声を「ズレている」と切り捨てず、新しい可能性として受け止めてみましょう。
落とし穴:「褒め言葉」だけを集めない
ここでよくある落とし穴があります。
「良い感想だけ聞いて、安心したい」。その気持ちはわかります。
でも、本当に成長に繋がるのは、「もっとこうだったら」という声です。
改善点を聞くのは勇気がいります。でも、正直に伝えてくれる人は、その複業を本気で応援してくれている人でもあります。
「良かったです」という言葉に安心して終わるのではなく、「具体的にどこが良かったか」「もっと良くするには何が必要か」を丁寧に聞いていく。その姿勢が、サービスの質を高めていくんです。
褒め言葉だけを集めても、成長は止まってしまいます。厳しい意見こそ、次のステージに進むための貴重な燃料になると感じます。
今日からできるワーク(記入例つき)
次にフィードバックをもらうとき、この4つの質問を使ってみましょう。
記入例
| 聞きたいこと | 具体的な質問 | 期待する答え |
|---|---|---|
| 何が良かったか | 「一番印象に残ったことは?」 | 具体的な場面・エピソード |
| どう役立ったか | 「実際にどんな変化がありましたか?」 | 行動や気持ちの変化 |
| 改善点 | 「一つ変えるとしたら何を?」 | 次回への具体的なヒント |
| 本当の価値 | 「誰かに話すとしたら、どう説明する?」 | 顧客視点での価値の言語化 |
あなたの番
実際にフィードバックをもらったら、記録しておきましょう。
| 質問 | もらった答え |
|---|---|
| 一番印象に残ったことは? | |
| 実際にどんな変化がありましたか? | |
| 一つ変えるとしたら何を? | |
| 誰かに話すとしたら、どう説明する? |
フィードバックをもらったら、すぐに記録しておきましょう。時間が経つと、細かいニュアンスを忘れてしまいます。記録が溜まってくると、パターンも見えてきます。
この記録が、自分の複業を磨いていく「宝物」になります。
次回予告
フィードバックを受け取ったら、次は「自分の価値」を言葉にするステップです。
「何をするか」ではなく、「何を解決するか」。顧客の言葉を使って、自分の価値を伝える方法をお伝えします。
第16回「『自分の価値』を言葉にする」
お楽しみに。