オモシゴキャリアの編集チームです。株式会社オモシゴが運営し、「一人ひとりが自分の能力を100%発揮し、働くことにワクワクできる世の中にする」というミッションのもと、複業やキャリアに関する情報をお届けしています。5Mix井戸端会議では、複業を実践している人たちのリアルな対話をそのまま記事にしています。うまくいった話だけでなく、迷いや失敗も含めて、これからの働き方を考えるヒントになる言葉を届けていきます。
COLUMN 学習コンテンツ
5Mix井戸端会議、第14回です。
前回は「仕事×AI×もう一個」「AIを含めた自分」「判断する経験」といったキーワードが出ました。今回はAIから離れて、稼ぎ方の話です。
メンバーはいつもの4人。村中、小林さん、中野さん、河村さんです。
今回も台本はなし。30分ほどの短い回でした。
「ちょっとでもお金になれば」と探している人に、何を伝えるか
今回のお題は、僕から出しました。きっかけは検索広告です。
10月に、5Mixのウェビナーをテスト的に始めることにして、その案内を検索広告で小さく出してみました。
始めて2、3日ですが、広告まわりのキーワードを見ていると、「始め方」と並んで「入力」「データ入力」といった言葉が出てきます。ちょっとした内職として、すぐお金になる仕事を探している人が来ているのかな、と感じました。
検索で使われる言葉としては、まだアルバイトや内職に近い意味が強いのかもしれません。
バイト、内職、そういうニュアンスがまだまだ強いというか、検索する人も多いのかな
── 村中
5Mixでは、一歩踏み出す前に、自分のことを整理するところから一緒にやっています。ただ、すぐに収入が必要な人に、いきなり「じっくり学びましょう」「振り返りましょう」と言っても遠いのかもしれない。
稼ぐことについては、第9回でも話しました。単価を上げるなら企業とつながること、という話が出ています。今回は、もっと手前にいる人を思い浮かべて、メンバーに聞いてみました。
問い:「ちょっとでもお金になれば」と思って仕事を探している人が目の前にいたら、どんなアドバイスができるか。5Mixは、どういうあり方がいいのか。
最初に答えてくれたのは河村さんです。
一番はやっぱり、どうやって仕事を作るか。何するかは別なんですけど、営業ですよね
── 河村さん
やりたいことがはっきりしているなら、そのための営業をすればいい。とにかく稼ぐのが先なら、スキマバイトやアルバイトが先なのかもしれない。
いま仕事があるなら、それをどうつなげるか、どう広げるかを考えればいい。でも、何もないところから「ゼロからイチ」に行くのは、ものすごく大変。そこが、踏み出せない人がつまずくところではないか、と河村さんは言います。
「営業できる人は、何の仕事でもできる」|小林さんの営業のしかた
物販でも、ライターでも、カウンセリングでも。よほどのコネクションがない限り、どんな仕事も営業ができないと成り立たない。
営業できる人は何の仕事でもできると思ってるんです。私
── 小林さん
仕事を取ってくる力があれば、カウンセリングでも、パン屋さんでも、ブランドショップの販売でもできる。その力を養うこと、持っている強みを生かす方法を教えることが5Mixだと思っている、と小林さんは言います。
そう思うようになったのは、取材の仕事からだそうです。社員インタビューに行くと、就職氷河期で就職できなかった、という話をよく聞く。でも、その人たちは転職したり勉強したりして、いまは自分のしたい仕事をしている。
時期がよくても悪くても、やる人はやる。小林さんはそれを「人間力」と言っていました。
では、小林さんの営業とはどんなものか。聞いてみると、いくつもの方法を持っていました。
好きな企業が外部ブレーン(社外の協力スタッフ)を募集していたら、応募する。募集していなくても、問い合わせフォームから「ここの仕事をしたい」と連絡する。
既存のクライアントには、取材の帰りの電車の中などで、最近こんな仕事をしている、と話す。ある代理店でやった仕事を、別の代理店にも持ちかける。その仕事を頼んでいない担当者にも、こういうのをやったらいいのでは、私はこれが得意です、と声をかけるそうです。
やってるからみんな知ってるのかなとか思ってても、案外知らなかったりする
── 村中
小林さんの例が、マンションの契約者インタビューでした。
ある代理店の人に、マンションを買った人のインタビューはしないのかと聞いたら、よくある決まった形のものだと思われた。「違うよ。私がするんだよ」と。
決まったフォーマットではなく、自分のオリジナルでやる。そう伝えて、帰ってから実際にやったものを送るそうです。
ただし、そこで厚かましさが出てはいけない、と小林さんは言います。
撮影まで含めて交渉すると大変だけれど、契約者インタビューなら、買った人に話を聞きに行くだけ。このくらいの値段でできて、ネットの口コミと同じで効果がとてもいい、と伝える。高いことを言ったら、いやらしいから。
聞いていて、売ってやろうという下心がないんだな、と思いました。自分にできることを伝えているだけ。厚かましさがありそうでない、かといって控えめすぎない。そのバランスなのだと思います。
その土台には、自分は何ができるのか、という整理があります。5Mixでやっていることです。僕自身、まだまだできていないところがたくさんあるので、身につけたいと思いました。
「ルートがゼロ」の人は、どう一歩目を出すか
河村さんは、小林さんのやり方をいいと思うと言いつつ、こう続けました。一歩踏み出せない人は、その手前にいる。話す相手がない状態、つまり「ゼロ」なのだと。
今までその仕事をしてたら、その繋がりとかあるんですけども、そうじゃない所に行こうと思ったら、全くルートがゼロなわけじゃないですか
── 河村さん
小林さんの答えは「直球」でした。Webを見て、私こんなことができるけど要りませんか、と持ちかける。
以前、中野さんが、募集していないところに声をかけたら「お願いします」と言われた、と話していました。それが励みになって、間違っていなかったと思ったそうです。
小林さんから見ると、中野さんもずっと会社員で、外とのつながりはなかったと話していた。それでも、いまはこれだけ広げている。
中野さんだからできた部分もあるけど、中野さんまでできなくても、5Mix来てくださる人はちょっとはできると思う
── 小林さん
聞いていて、5Mix自体がその場になれると思いました。自分のことを出し合える場所で発信して、そのつながりの中で、僕らが「〇〇さんは、こんなことができるんですよ」と伝える。5Mixが一つの窓口になることもできるし、自然と窓口になっていくこともある。
荒れ野原に畑を耕す|土が育つには時間がかかる
会社員をやめてから、仕事の幅を広げてきたのが中野さんです。中野さんが最初に分けたのは、目的です。とりあえずお金が欲しい、という小遣い稼ぎなのか。将来の主となるためのものなのか。それで全然意味が違う。
小遣い稼ぎなら、いまは人手不足なので、時間さえあれば仕事はいくらでもある。でも、将来の主となる仕事を会社員のうちに始めるなら、話が変わります。中野さんは、それを荒れ野原にたとえました。
一歩外に出ると、何もない荒れ野原が広がっている。そこに畑をつくって野菜を育てようと思っても、草はぼうぼう。こんな所でできるのかと呆然として、みんな恐れおののいて、やめてしまう。
小さく稼ぐだけなら、その分だけ耕せばいい。でも長く続ける仕事なら、土を耕すのにとても時間がかかる。開墾して、しばらく寝かせて、何かを入れて。
土を育てるためにやっぱり時間がかかるっていうことを、最初に念頭に置きながら、ちっちゃくちっちゃく入れていくっていうのがすごい大事かなと
── 中野さん
中野さん自身、キャリアコンサルタントとしてやっていくと決めて、時間をかけて畑を耕したそうです。キャリアコンサルタントの仲間とも、まったく関係のない人とも知り合って、つながっていった。
やっと土壌ができて、小さなスペースに種を植える。小さく収穫しては、うまいな、と確かめる。それを繰り返しながら広げていく。
土壌を広くすれば一生稼げるだろうと思って、キャリアブレイク(仕事から離れて、次に向けて準備する期間)の時間をとり、畑を一生懸命耕したと言います。
荒れ野原を見て呆然とするか、耕した先を想像できるか。その違いなのかもしれない、とも話していました。
中野さんの言う畑は、じゃがいもだけを作る畑ではありません。ほうれん草でもじゃがいもでも、何でも植えられる畑です。中野さんにとっては、キャリアという大きな範囲でした。
同じキャリアコンサルタントでも、研修講師になったり、違う道に行ったりと、人によって分かれる。畑の中で何が育つかは、自分という人間の土壌によって違う、と中野さんは言います。
最初の種は「応募」でまく|落ちても、めげない
では、最初の種はどこにまけばいいのか。中野さんの答えは「応募」でした。
小林さんは経験があるから、堂々と仕事を取れる。でも最初の人は、営業なんて当然できない。だから、自分のレベルに合ったところへの応募がいちばん早い。
いきなり長いプロジェクトのマネージャーのような大きな案件ではなく、テストの要件をつくるような小さな案件に申し込んでみる。
中野さんは、受け入れる土壌があるところに種をまく、と言います。営業でも何でもなく、就職活動に似たもの。中野さん自身もそこから始めたので、気軽に始められたそうです。
それが溜まっていくと自信になって、小林さんのように堂々と提案できるようになる。ただ、そこまでは3年以上かかるのでは、とも話していました。
これを受けて、小林さんが話してくれたのは応募の現実でした。いまは、フリーランスと企業をつなぐプラットフォームが、小林さんがフリーランスになった頃よりずっと多い。
それでも、手前味噌だけど、と前置きしながら、これだけのキャリアがあっても応募してなかなか通らないそうです。たまに通っても、仕事が来るのは1年後だったりする。
だから大事なのは、落ちてもめげないこと。落ち込んでもいいし、改善できるところは改善すればいい。自分にできるのに、と思うこともあるけれど、それは相手の好みもあるし、年齢や住んでいる場所もある。
とにかくゲットするまで千件でもやり続けることが大事と思う
── 小林さん
中野さんも「めげるのは絶対」と言いつつ、「でもやめないことです」と続けました。
小林さんによると、一個動き出したら、ぽつぽつでもずっと続く。年に2回か、1か月に1件か、3か月に1件かは分からないけれど、思い出してもらえる。ただ、プラットフォームでマッチングするのはなかなか難しい、と言います。
僕にも、最近ちょうどそういうことがありました。応募していた案件はずっとだめだったのに、一つたまたまうまくいった。そこで、プラットフォームの担当の方に知ってもらえて、応募していなくても「村中さん、こんなのどうですか」と紹介が来るようになったんです。
その人にちょっと知ってもらって、その人の後ろにある話とか、ネタとかを紹介してもらえるようになると、一気に確度も上がってくるなという感じがする
── 村中
つながりという土壌が、少し育ったのかもしれません。ただ、まだひとつなので、5Mixでももっと増やしていきたいと思っています。
期待以上のことをすると、向こうから仕事が来る
最後の話題は、河村さんが友人から聞いた話でした。「全然違う話ですけど」と前置きして、話してくれました。
大きな会社で部長を務めていた方が、リタイアして時間が余ったので、スキマバイトで働き始めた。
働いてみると、ほかの人の動き方が気になる。なんでそんな動線で動いているのか、と。おそらく、こう改善したら、といろいろ言っていたのだろう、と河村さんは見ています。
すると、一つやったらまた次の仕事が来るようになって、いまはとても忙しく働いているそうです。
要はそこで、向こうが期待してる以上の事をすると、向こうから仕事くるみたいですね
── 河村さん
どんな仕事なのかまでは聞かなかったそうですが、現場を仕切ってしまうのでしょうね、と河村さん。会社からすると重宝で、また来てもらおう、となる。
やってきたことは、ちゃんと生きるはずです。その人なりのやり方やロジックがあって、それを整理して現場に落としている。言いたいことばかり言っていてもうまくいかないでしょうけれど、ちゃんと整理できているときは役に立つのだと思います。
小林さんは、人はどこを見てくれているか分からない、と言います。えっと思うようなことでつながったり、依頼が来たりする。
その強みを人に見つけてもらうのも大切だけど、5Mixで自分で見つけとくっていうのもいいですよね
── 小林さん
まとめ:5つのキーワード
第14回の井戸端会議から見えてきたキーワードです。
- ゼロからイチ ── 話す相手がいないところから、最初の一件をつくるのが一番大変
- 下心のない営業 ── 売り込むのではなく、自分にできることを伝える
- 荒れ野原を耕す ── 土が育つまで時間がかかると、最初に知っておく
- めげても、やめない ── 落ちても続けていると、ぽつぽつ仕事が来る
- 期待以上のこと ── 期待を超えると、向こうから次の仕事が来る
「ちょっとでもお金になれば」という問いから始まって、話は営業、ゼロからイチ、荒れ野原の畑へと進みました。すぐに稼ぐ方法よりも、最初の一件をどうつくり、どう続けるかに話が集まっていきました。
おわりに|あなたなら、最初の種をどこにまきますか
第3回の井戸端会議では、プラットフォームで待つより「直球」のほうが強い、という話をしました。第5回は、募集していないところにあえて飛び込む話でした。今回は、その一歩手前。話す相手がいない「ゼロ」から、最初の一件をどうつくるかを話しました。
最後に、検索広告の話に戻ります。
検索している人の多くは、作業ベースで仕事を探しているように見えます。「これをやったら月何万円」のような方法もあって、みんなそちらに流れる。わかりやすいんだろうな、と思います。
僕らのやってることはそうじゃないなってところもあるんで、きちっとそのあたりは発信しつつ
── 村中
5Mixでやりたいことを、きちんと伝えていきたいと思います。
あなたなら、最初の種をどこにまきますか。

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