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2026.09.15 複業・副業 / キャリア相談・コーチング

「小さな実験」を繰り返す #17 複業キャリアのヒント

「小さな実験」を繰り返す #17 複業キャリアのヒント

「新しいサービスを始めたいけど、うまくいくかわからない」
「大きな投資をして失敗したら怖い」

今日は、「小さな実験」を繰り返すという考え方をお伝えします。

複業は、一発勝負ではありません。小さく試して、学んで、また試す。このサイクルを回していくことが、成功への近道です。

~ 今日のお便り ~

まずは、よく届く悩みから。

「新しいメニューを追加したいのですが、需要があるかわかりません。
ホームページを作り直したり、告知したりする前に、
うまくいくかどうか確かめる方法はありますか?」

この悩み、すごく多いです。

答えは簡単。「本格的にやる前に、小さく試す」です。

第8回で紹介した「許容可能な損失の原則」を思い出してください。「失敗したとして、失っても大丈夫な範囲はどこまでか?」。この問いを常に持ちながら動くことで、大きなリスクを取らずに前に進めます。

「実験」だから失敗してもいい

「実験」と考えると、気持ちが楽になりませんか?

実験の目的は、「うまくいくかどうかを確かめること」です。

うまくいったら、そのまま続ける。
うまくいかなかったら、それは「失敗」ではなく「この方法ではうまくいかないことがわかった」という学び。

次の実験に活かせばいいんです。

科学の実験と同じです。仮説を立てて、試して、結果を見る。結果がどうであれ、そこから学べば次に繋がります。「失敗」という言葉を「学び」に置き換えるだけで、前向きに動けるようになります。

ある参加者の話 → 出版社に断られて、別の方法を探す

ここで、一つのケースを紹介します。実際にいただいたご相談をもとに再構成した、架空の参加者の話です。

登場するのは30代の男性。「絵本を出版したい」という夢がありました。

夢は大きい。でも、最初から完成形を目指すと、お金も時間もかかりすぎる。そこで彼が考えたのが、「小さく始める」ことでした。

最初は出版社に企画を持ち込みました。でも、自費出版の場合は費用が高額になることもあり、断念。

「じゃあ、別の方法を探そう」

彼が取った「小さな実験」は、知り合いの紙芝居師と組んで、その方の作品を絵本化するサポートをすること。

自分の絵本を売るのではなく、まずは「プロデューサー」として実績を作る方向に切り替えた。費用もほとんどかからない方法で、「絵本を作る」という経験を積み始めました。

大きな投資をして自分の絵本を出すのではなく、小さな実験から始める。この発想の転換が、彼を前に進めました。

その後、紙芝居師さんの絵本がクラウドファンディングで反響を得ました。その経験を元に、今度は自分の絵本企画も動き始めています。最初から大きな費用をかけていたら、ここまで来られなかったかもしれません。

「自分の夢」にこだわりすぎず、「まず経験を積む」ことに舵を切った柔軟性。これがエフェクチュエーションの真髄だと、私は感じています。

小さな実験の具体例

どのくらいが「小さな実験」なのか、いくつか例を挙げてみます。

やりたいこと大きな一歩(リスク大)小さな実験(リスク小)
新サービスを始めたいホームページを作り込むSNSで「興味ある人いますか?」と聞く
講座を開きたい会場を借りて告知するまず1人に無料でやってみる
価格を上げたい全顧客に一斉告知次の新規顧客から新価格で提案
オンライン化したいシステムを導入するまず1人だけZoomでやってみる
新しい顧客層を開拓したい広告を出す知り合いに「こういう人いない?」と聞く
教材を作りたい完成品を作ってから公開1章だけ作って反応を見る

共通しているのは、「お金と時間をかける前に、反応を確かめる」という姿勢です。

「ホームページを作り込む」のは大変な作業です。でも、SNSで「こういうサービスを考えているんですが、興味ある方いますか?」と投稿するだけなら、5分でできます。反応がなければ、そこで立ち止まって考え直せばいい。

小さな実験は、方向転換のコストを最小限にしてくれるんです。「やってみたけど違った」と気づいた時、損失が小さいほど、次の一歩が軽くなります。

落とし穴:「実験」を言い訳にしない

ここでよくある落とし穴があります。

「まだ実験だから」と言い続けて、いつまでも本気を出さないパターン。

小さな実験は、「本気を出すための準備」です。実験の結果を見て、「これならいける」と思ったら、次のステージに進む勇気も必要です。

「いつまで実験するか」の期限を決めておくと、ダラダラ続けることを防げます。

「3回やってみて手応えがあったら本格化する」「1ヶ月試して需要がなければ別の方向を探す」。こんな風に、自分なりの基準を持っておくといいでしょう。

期限があると、集中して取り組めます。逆に期限がないと、「いつでもできる」と思って先延ばしになりがちです。

実験には「やめどき」も必要です。うまくいかなかったら、潔く次の実験に移る。その切り替えの早さが、成功への近道になることもあるんです。

今日からできるワーク(記入例つき)

紙でもスマホでもOK。10分で書いてみましょう。

記入例

問い答え
今、気になっていること・試したいことは?例:オンラインでのキャリア相談をやってみたい
それを「小さな実験」にするなら、何をする?例:知り合い1人に「Zoomで30分、相談に乗らせて」とお願いする
失っても大丈夫な範囲は?(時間・お金・労力)例:30分の時間、Zoomは無料プラン
いつまでにやってみる?例:今週末までに声をかける

あなたの番

問いあなたの答え
今、気になっていること・試したいことは?
それを「小さな実験」にするなら、何をする?
失っても大丈夫な範囲は?(時間・お金・労力)
いつまでにやってみる?

「小さな実験」は、思い立ったらすぐ始められるのが理想です。今週中、できれば今日中に何か一つ動いてみる。そのスピード感が、前に進む推進力になります。

「いつまでにやってみる?」を書くことで、行動に移しやすくなります。

次回予告

第3部も、いよいよ最終回です。

これまでの実践プロセスを総括します。キーワードは「走りながら考える」。

計画より行動、完璧より実験。そんなエフェクチュエーションの精神で、複業を前に進めていきましょう。

第18回「第3部まとめ|『走りながら考える』勇気」

お楽しみに。

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